代表からの挨拶

 私は約30年前、科学万博の翌年の1986年に千葉から水戸の茨城大学に来ました。大学卒業後、7年間水戸の職場で働き、仲間とNPOセンターコモンズを立ち上げ転職しました。そのころ長男が生まれ、妻の実家のある水海道に来ました。約16年、毎日水戸に通っていましたが、この街に多いブラジルの子どもの教育が気になっていました。

 

 2008年に起きたリーマンショック後、失業したブラジルの方の再就職支援と子どもの就学支援のために、水海道に事務所を開き、学習支援を続けてきました。その拠点が昨年9月の水害で水没してしまいました。でも拠点があったこと、全国から仲間が応援に来てくれたことで、地域と生活の再建に皆で取り組むための、たすけあいセンター「JUNTOS」を9月17日に立ち上げることができました。

 

 この街で多くの人に世話になってきた住民として、また地元のNPOとして、一人一人の方々の暮らしが再建されるまでコツコツ活動を続けていきたいと思います。16年前、NPOを普及する仕事を選んだのは、NPOが何が必要か調べ、具体的な活動を作れば、ボランティアや寄付を集めることができる、行政ができないことや一人ではできないことでも、皆の力で可能にすることができると思ったからです。その道具を使いなから、言葉の壁、心の壁、制度の壁を超えて、一緒に(juntos)地域を復興していけたらと思います。

 

 

 

 

代表 横田 能洋(ヨコタ ヨシヒロ)

1967年千葉県出身。茨城大学卒(地域社会論専攻)。学生サークルで施設訪問や手話などのボランティア活動に関わり、学外の障がい者団体の活動にも参加。1991年に社団法人茨城県経営者協会に就職。企業の社会貢献の推進業務などを担当する中で、海外のNPO制度の存在を知り研究を始める。1996年に有志で茨城NPO研究会を発足させ、NPO法の立法運動や県内市民団体の調査などを実施。1998年3月のNPO法成立を受けて、同年11月に研究会を母体に茨城NPOセンター・コモンズを設立。同年経営者協会を退職しコモンズの常務理事・事務局長となる。以来、様々な市民団体のNPO法人化の相談に応じたり、研修や調査の企画運営、NPOと企業や労働組合などとの協働事業のコーディネートを行っている。社会的排除に関する取り組みに重点をおいており、コモンズ・グローバルセンターのセンター長を務める。茨城大学や常磐大学大学院などの非常勤講師も務める。